
コーヒーを毎日飲んでいる方も多いかと思います。ダイエットのために飲む方や美容・健康のために飲む方、人それぞれだと思いまうす。
そんなコーヒーに肝臓の病気や生活習慣病に効果が期待できることがわかってきています。今回はコーヒーと肝臓の関連性について説明したいと思います。
肝臓の役割について

肝臓は知っているけれど、どんな働きをしていると聞かれると意外と知らないものじゃないでしょうか?
実は、肝臓はヒトの体に存在する臓器の中で一番大きく、体重の50分の1を占めています。肝臓の主な働きは3つあります。
物質の代謝をしてくれる働き
肝臓には消化・吸収された食べ物が運ばれ、取り込んだ栄養素を代謝(分解や再合成)しています。代謝された栄養素は血液中に放出されたり、肝臓に蓄えられます。
例えば、食事などからとった糖質は、グリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、夜間にエネルギー減として血液中に放出されます。
体の中で重要な働きをするたんぱく質のアルブミンや出血を止める凝固因子も肝臓で作られます。
解毒をしてくれる働き
肝臓には栄養素だけでなく、食品添加物や最近、薬物なども流れ込みます。肝臓はこれらを分解して、無毒化する働きをしています。
脂質の分解を助ける働き
肝臓は脂肪の消化・吸収を助ける働きをする胆汁の生成もしています。胆汁は胆管に分泌され、胆嚢にたまって濃縮され、十二指腸で膵液とともに脂肪の分解を助けてくれます。
コーヒーが肝臓にいいって言われる理由は?

コーヒーを飲むと肝臓に良い効果があるなんて言われたりします。特に脂肪肝に対して効果的なんて言われたりもしています。
ですので、まずは脂肪肝について紹介させていただきます。
肝臓には脂肪が蓄積されやすい
私たちの身体は摂りすぎてしまった栄養素を溜めておく働きがあります。脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が多く蓄積された状態のことをいいます。
肝臓に占める中性脂肪が30%を超えて溜まってしまった状態のことを脂肪肝と呼びます。脂肪肝になった肝臓には白い中性脂肪が付着しています。
肝臓に脂肪が付いてしまう原因は?
脂肪肝の原因は、カロリーの摂りすぎや運動不足です。特に30代~40代に脂肪肝が多く発生しています。
その原因として不規則な生活が挙げられます。夜遅くに食事をしたり、休みは運動をしないという生活を続けることで、肝臓に脂肪が溜まってしまいます。
また長時間空腹状態が続くことも脂肪肝の原因となっています。昼食を食べてから夕食までの時間が長いと、どうしてもお腹が減ってしまい早食いになってしまいます。
早食いだと満腹中枢が指令を出す前に食べ終わるので、ついつい食べすぎてしまいます。
肝臓に付く脂肪の原因
脂肪肝は大きく分けて2つの種類があります。脂肪肝の原因の1つはアルコールです。
1日にビールを2本以上、日本酒なら2合飲むと脂肪肝となる可能性が高まります。アルコールによる脂肪肝のことを「アルコール性脂肪肝」といいます。
もう一つはアルコールをあまり飲まないのに脂肪肝になることをいい、「非アルコール性脂肪肝(NAFLD)」といいます。飲みすぎではなく、食べすぎが原因です。
非アルコール性脂肪肝には、症状が軽く改善しやすい単純性脂肪肝(NAFL)と重症タイプの非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の2種類があります。
NASHは放置すると肝硬変、肝細胞がんへと進行することが知られています。
コーヒーの脂肪の抑制のしくみ
脂肪肝の原因の一つと考えられているのが酸化ストレスです。そのため、抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノール類を含む野菜や果物を取るのが良いといわれています。
コーヒーにはポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」が豊富に含まれています。
クロロゲン酸には強い抗酸化作用があり、これが肝機能にいい影響を与えるといわれています。
まとめ
コーヒーの肝臓への効果については未だ特定されていないことも多くありますが、肝臓にいい影響を与えることは間違いないようです。
しかし、過剰に飲みすぎるのは逆効果となる可能性があるので、コーヒーは1日2~3杯に留め、コーヒーとよい付き合いをしていきましょう。