
コーヒーは嗜好品として全世界で飲まれており、日本でもその地位を確立しています。今やコーヒーは自動販売機やコンビニでも気軽に買える飲み物です。しかし、昔は高価な飲み物であり、なかなか手にすることができませんでした。
1.コーヒー豆を使わないコーヒー歴史
高価な飲み物であるコーヒーはなかなか人々が手にすることはできませんでした。そこで人々の関心を集めたのが「高価なコーヒー豆を使わずにコーヒーをつくる」代用コーヒーです。
18世紀後半にプロイセン王フリードリヒ2世がコーヒー禁止令を布告しました。その際に考え出されたのが大麦やチコリなどからつくる代用コーヒーでした。1806年にナポレオンが大陸封鎖令を発し、ヨーロッパ全体がコーヒー不足になったときも、代用コーヒーがさかんにつくられました。
しかし、代用コーヒーの香味はコーヒーにある程度似せることはできましたが、カフェインは含まれていませんでした。このように当初のカフェインレスコーヒーはコーヒーを飲みたくても飲めなかった人々の努力によって作り出されたものなのです。
2.カフェインレスコーヒーの発見と普及

19世紀末に「カフェインは神経症の原因」といった「カフェイン害悪説」が社会に広まりました。そのためカフェインをコーヒーから取り除く研究が重ねられることとなりました。
カフェインを取り除く技術はドイツのコーヒー商であったルードビッヒ・ロゼリウスの偶然の発見から始まりました。彼が輸送していた生豆が事故で海水に浸かってしまい、そのまま捨てるのはもったいないので試しに煎ってみたところ、香味はそれほど抜けずにカフェインだけがほぼ完全に抜けていることを見つけました。
その後、様々な研究が重ねられ、1933年スイスで生まれた水抽出法という方法でカフェインを取り除くことがより安全な脱カフェイン方として普及しました。
3.カフェインを含まないコーヒーノキ
コーヒーノキのほとんどはカフェインを含んでいますが、カフェインを含まないコーヒーノキもあります。また低カフェインであるとされるコーヒーノキも見つかっています。今ではカフェインを含まないコーヒーノキも多く育成されています。
4.まとめ
カフェインレスコーヒーの起源となった代用コーヒーはコーヒーを飲みたくても手に入れることのできなかった人々の努力により作られたものです。今は様々な理由からカフェインを摂取しなければならない方もいます。カフェインレスコーヒーでおいしくコーヒー生活をしましょう。