
コーヒーに含まれる成分として最も有名なのが「カフェイン」だと思います。同様にカフェインの効果についても知っている方は多いと思います。しかし、コーヒーにはカフェイン以外にも様々な物質を含んでいます。
その中の一つが今回紹介させていただく「クロロゲン酸」です。馴染みがない名前だと思いますが、このクロロゲン酸は人間の体に良い効果をもたらすとされています。
1.クロロゲン酸とは何か

クロロゲン酸はポリフェノールの一種です。コーヒーの褐色や苦み、香りのもとになっています。コーヒーにはカフェインが一番多く含まれていると思われていますが、コーヒー豆中にカフェインの含有量は1%~2%ですが、クロロゲン酸は5%~10%近く含まれています。
2.ポリフェノールとは
ポリフェノールは植物が作り出す抗酸化物質です。ポリフェノールはコーヒー以外の飲み物にも含まれています。赤ワインのアントシアニン、お茶のカテキン、ココアのカカオポリフェノールなどはポリフェノールの仲間です。野菜や果物にも含まれており、その数は5000種類以上あるといわれています。
3.クロロゲン酸の含有量と効果
①コーヒー中のクロロゲン酸の含有量
コーヒー1杯(約140cc)には約280㎎のポリフェノールが含まれており、これは赤ワインと同程度、お茶の約2倍に相当します。
②クロロゲン酸の効果
クロロゲン酸を含めたポリフェノールの代表的な効果として抗酸化作用があります。この抗酸化作用により活性酸素による酸化を防いでくれ、体内の活性酸素を取り除き、シミやシワなどの老化を防いでくれます。
またクロロゲン酸には生活習慣病予防の効果もあります。活性酸素は主に体内で作られ、過剰な活性酸素は細胞や遺伝子を傷つけ、ガンの要因になるといわれています。また、血中で脂質と反応し、動脈硬化や心筋梗塞といった生活習慣病の引き金にもなっています。
しかし、クロロゲン酸の抗酸化作用により、活性酸素による酸化を防ぐことができるのです。また糖尿病予防効果もあり、血糖値の上昇を抑えることでインスリンの分泌量を抑えることができ、結果として糖尿病にかかりにくくなります。
4.クロロゲン酸のデメリット

クロロゲン酸には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。それは胃を荒らしてしまい、胃もたれなどを引き起こす可能性があるという点です。
クロロゲン酸は胃液の分泌を活性化させる効果があるのですが、胃潰瘍や胃酸過多の人には胃に負担がかかってしまいます。健康な人でも空腹時に飲むと胃の調子が悪くなることがあるますが、クロロゲン酸が原因の一つであるといわれています。
5.まとめ
クロロゲン酸は体にいい影響だけではなく、悪い影響を与えることもあります。しかし、空腹時に摂取しないなど対策をすることで回避することは可能です。クロロゲン酸の効果には大きな期待がよせられています。コーヒーの飲みすぎには注意し、病気になりにくい身体作りをしていきましょう。